-
Q13:当歳魚の時期に積極的に鰓病を患わせる理由は、細菌に対する免疫を付けるためと教えられています。稚魚期には親から引き継いだ免疫があるが、その効力も丁度7月~8月の段階で切れてしまう。自己免疫力を付けるために他所の細菌を池に入れて(病原菌ではないと思う)鰓病感染させるということです。そうすることによって、弐歳魚以上に初めて鰓病に感染致死する率を減らすという理由づけをされています。この鰓病を魚における「はしか」と考えるものです。 私も経験上当歳時に鰓病にかけたほうがよいと感じています。 会長さんのお考えはいかがでしょうか?
-
「積極的に鰓病を患わせる理由は、細菌に対する免疫をつける為と教えられています」と、記しておりますが、細菌による鰓病は、免疫はつきません。鰓は呼吸をするためのフイルターです。そこを細菌に攻撃されます。それが細菌性鰓病です。(固形飼料等の未消化物により傷がつく)それ故、ウイルス等に対する自己免疫力をつけるのとは異なります。 また鰓病といっても稚魚期~当歳魚にかけて起こる両鰓開き病(えら腎炎?)は、私の体験では当歳時に積極的に鰓病を患わせる事によって免疫力がつくことは事実です。 この事からも解かりますように、単に鰓病といっても症状が異なりますので、どのような鰓病かを確認することが必要です。但し、ふんぺいさんのおっしゃる「はしか」とは両鰓開きのことではないのでしょうか? 最後に私の考えをまとめますと、今までに治療を体験した鰓病とは 1.免疫をつけるための稚魚期の両鰓開き病 2.静的細菌(エロモナス菌)による片鰓ふさぎ病 3.動的細菌による(カラムナリス菌)の攻撃による鰓ぐされ病(鰓葉の部分欠損、症状悪化のスピードが速い) 4.ウイルスの攻撃後に起こる二次感染の鰓病(重度の貧血を含む) 等に大きく分類されます。
-
Q14:去年の「はしか鰓病」なんですが、例年の症状とは違い、両鰓を開くというはっきりした症状が出ませんでした。私は「ウイルス関連鰓病」ではないかと疑っています。但し、落とすことなく完治しましたので、ウイルスが原因であっても免疫が出来たのではないかと思っています。
-
両鰓開きについて更に説明します。 1.両鰓開きが80%~100%起こる場合(発症前日の夕方、強烈に餌をほしがり食べる) 2.両鰓開きが数%~10%程度発症する場合 3.急に泳ぎが止まり、じっとする。(殆どの魚が、開かない) とがあります。 それは、私の体験では、両親とも過去に両鰓開きを終了した魚同士の仔(3) 片親が終了している仔(2) 両親とも両鰓開きを体験していない仔(1) によって個体差はありますが、開き方の%が大きく異なります。 それ故、去年のはっきりした症状が出なかったということはうなずけます。なお、我が家の仔引きでもこの三様が現われます。
-
Q15:水とペレットを適切に調合したことを仮定の上、ペレット投与の適切な固形量は何%なのでしょうか。 自分が考えるモデルとして、頭の骨格部分、他の体部分を比較すると当然頭の骨格部分に骨が集中しています。骨格(骨)と肉の成長速度が同等ならバランスよく成長しやすいでしょう。しかし、骨格(骨)の成長速度が肉のそれより遅い場合、ペレットの投与量によっては骨格の成長が肉の成長に追いつかず、 結果、”いも”状態に成長してしまうのではと考えています。これには水温も大きく関与すると考えています。 先生は、ペレットの投与量の目標を4%と書いておられますが、自分の飼育ではこの4%を使いこなせません。つまり、”いも”状態に向かっていくのです。3%が自分の限界でしょうか。先生のおっしゃる4%は使いこなせれば最もバランス良く成長する固形量の目標値なのでしょうか。 ご教授お願い致します。 [質問の追記] 質問の内容が詳細でなかったようですね。追記致します。 本文の4%の意味は、魚重に対する餌の固形量の比率(%)のことです。簡単な例として魚重100グラムに対しペレット4グラムを1日に投与するとおおよそ固形量4%の餌の投与に相当します。正確にはペレットの含水率が90%なら4×90%=3.6%が厳密な値です。アカムシの含水率が95%なら100グラムの板状で固形分は5グラムです。つまりアカムシの板1枚はペレット5グラム相当にしかなりません。
-
貴方の実験が理論的で投稿が楽しみです。 私が書いた固形分4%としたときの固形飼料の粗蛋白は43%です。そしてその時の水温は28℃です。 魚は1匹飼いです。しかし、現在の固形飼料は粗蛋白 が50~60%と高蛋白な飼料が多いので貴方の実験の通り魚体重の3~4%/1日が適当と考えています。ちなみに代田先生(著書・赤虫の研究)によると赤虫の含水率は80%です。ご参考までに。 現状では、高蛋白な餌ほどよいという風潮がありますが、私の実験では蛋白分解酵素を考慮すると、粗蛋白としては50%以下が好ましいと考えております。 その理由としては、貴方ならお解かりになると思いますが、高蛋白飼料ほど食いつきがよいのですが、食べた後消化するまでの間、らんちゅうの動きが悪くなる現象が見られることです。ご参考までに。
-
[追加質問:飼料中の硬度と水中の硬度について] 実はこの質問には後半があります。 硬度(カルシュウム)も消費されるので餌の一部と理解しています。消費せれる以上経時的に減少するでしょう。それに従って水と餌の調和は崩れるのではないですか。今はこの調整を考えています。上記減少のデータがあれば御教授願えませんでしょうか。
-
飼料中の硬度分(カルシウム)を0とした実験(橋本芳郎先生)の飼料学では、金魚は、水中のカルシウムを鰓から吸収しなければなりませんので、飼育水中のカルシウムは、減少すると述べられております。 しかし、現在利用されている金魚用えさには、私の調査では十分なカルシウム分が乳酸カルシウムとして含まれておりますので、 上記の心配は必要ないと考えます。
-
Q16:大変あつかましいお願いですのが、よろしければアドバイスお願いします。 シュリンプを大きく育てみじんこの代替とすればと思っています。多分もうお使いしておられるのではと思いますが、これは可能なことでしょうか?
-
魚類、甲殻類の必須脂肪酸として、よくw(オメガ)3高度不飽和脂肪酸があげられます。 その高度不飽和脂肪酸の中でももっとも有効なドコサヘキサエン酸(DHA)を豊富に含有しているらんちゅう用初期飼料は、採れたて(採取後6時間後以降)のミジンコです。ちなみにこの物質は人間にも必要なものとして注目されています。残念ながら、ご質問のブラインシュリンプにはDHAが含まれておりません。 それ故、ブラインシュリンプをミジンコの代用とするには、DHAを補うためのブラインシュリンプの栄養強化が必要となります。栄養強化剤としては、 日清マリンテック(株) 045-453-0664 に問い合わせてみてください。 ご参考までに、赤虫には、DHAは十分に含まれております。
-
Q17:今年は天候が難しくしているのか、 当方の先生方も、稚魚の鰓病については研究不足で全滅に近い方が何人かいらっしゃます。 面倒でしようが稚魚の鰓病についての考え方と治療方法について講義いただけませんか?
-
早期発見、早期対策が重要です。さらに親魚が、両えら病を克服しているかどうかが、重要です。 つまり、早期発見とは発症前日の摂餌行動(食べた後の動きが止まる。また、摂餌量も減少等)をよく観察する。また親魚が、両えらを克服していると抵抗力があるため軽くすみます。このことから、来年は、免疫のある親、ない親の子供の両えら発症の状況と対策を比較検討してみてください。 貴方は、両鰓になってからの治療方法をお聞きになりたいようですが、産卵用親魚(両鰓克服済み)の選定が重要と考えます。 ちなみに我が家の場合は、両えらになりますが鉛筆大(3センチ)までは発症しません。よって塩とメチレンブルーの治療で完治します。塩の使い方は、水100リットルに並塩500グラムつまり0.5%の濃度です。塩と飼育水量は、きちんと測って処置を行ってください。
-
[追加の質問:メチレンブルーについて] 稚魚の鰓病がどうしてメチレンブルーなのですか?はっきりメチレンブルーといわれましたとき、え・・と思ってました。 面倒でしようがお願いします。
-
両鰓病は、らんちゅうの稚魚にとっては、非常にダメージの大きな病気です。それ故、二次感染による発症を極力抑える必要があります。ですから、メチレンブルーのような毒性が極めて小さく血中濃度を上昇させない静菌剤が必要なのです。 このことが私が、メチレンブルーを使用する最大の理由です。
-
Q18:水が薄い緑色なら青水と思って良いのでしょうか?(生きてる青水か?死んでる水なのか?)自分の水に自信がありません。 正直な話、ベテランでも自信を持ってる方は少ないのではないでしょうか? 簡単に青水を作成出来る方法はありませんか?
-
窒素:リン酸:カリ=5:10:5の液体肥料(ハイポネックス、園芸店で売っている)を100リットルに付属のキャップ1杯を入れ池水が日毎に緑色が濃くなれば水中のプランクトン(緑藻)は生きております。 但し、ビタミン剤入りの肥料は注意してください。ビタミンが光で分解し、池水の汚濁が進みます。
-
[関連質問]青水とpHの関係について 夜から朝にかけての水温低下防止の為に青水飼育が良いと聞きましたので青水にて飼育しております。それでも調子を崩す金魚がおりますので、原因はpH?と考え早速測定しましたところpHが10ありました。別の飼育糟では薄い青水なのですが、そちらはpH8.5くらいで今のところ調子を崩す金魚はおりません。青水濃度とpHの関係について教えていただけたら幸いです。 また、具体的にpHについては、どれくらいまでの上限を指標としたら良いのでしょうか? 8~8.5くらい迄だとしたら冬眠中などについても濃い青水にせず、比較的薄い青水の方が良いのでしょうか? またメチレンブルーは保温効果があるということなのでしょうか?
-
青水は植物プランクトンです。(緑藻類) 植物プランクトンは、日光を利用して炭酸同化作用を行います。 それ故、PHが上がるのです。秋口は寒暖の差が大きいので、青水は保温材になります。ですから、保温材の作用とPHの上昇作用との綱引きが今の季節です。 それ故、緑藻が保温材として効果的に働くのは天気であっても光線が弱くなる11月中旬頃からで本格的に利用なさるのがよいのではないでしょうか。 あと1ヶ月位は、緑藻の割り込みを極力少なくするかまたは、緑藻の代わりにメチレンブルーを使われるとよいのではないでしょうか。 大変青水飼育が難しい季節ですね。 飼育水のpHについて 通常飼育水のpHは、既にお知らせした様に ①植物プランクトンによる炭酸同化作用の結果としてのpHがあります。 又植物プランクトンには全く関係のない ②アルカリ性無機物質による(カルシウム等)pHがあります。 ①の場合のpHは、光線が強い場合は日中pH10位には簡単になります。しかし、夜は日光があたりませんので朝はpH8.0くらいまで戻ります。②の場合光合成とは全く関係ないpHなので一旦上昇すれば飼育水を更新しない限りpHが元に戻ることはありません。 なお、環境庁が示している生物に影響を与えないpH範囲は5.8~8.6となっております。それ故、らんちゅうを飼育する場合私の経験でもpH8.6位までは影響がありませんでした。 つまり、①のpH変化はらんちゅうにやさしいpH変化であり②のpH変化はらんちゅうにきびしいpH変化です。 それ故、飼育水の更新の仕方がおのずと違って当然です。 メチレンブルーについて 植物プランクトンを利用しないで水を更新しますと、勿論水は透明ですので、光線が池底まで届きらんちゅうはストレスを感じてしまいます。その為、メチレンブルーを利用することによって光線によるストレスを防止できます。つまり、保温効果ではありません。
-
[関連質問]青水の作り方の注意点 11月になって急激に冷え込み、出来かけていた青水が透明になってしまいました。その後、天候も回復しないので全く青くなりません。今の気候で青水の作り方を教えてください。もし、出来ない場合にこの水で越冬しても良いのでしょうか。 青水(緑色)は解るのですが、赤い水(茶色)でも良いのですか?一池だけ赤い水になってる事があるのですが?教えてください。
-
青水の作り方は、時期に関係ありません。つまり、植物プランクトンなので、適度の肥料と水温がそのプランクトンにマッチしていればどんどん増殖するはずです。故に、11月に入って水温が低下して消えたということは、低温には適さない青水だったのです。今後、新たに作るには、貴方の現在の池の水温と同様の水温で出来ている他の池の青水で作るより他ありません。 一方、青水のない越冬方法ですが、1日の温度差が3℃以内に抑える工夫が出来れば問題ありません。 らんちゅう飼育槽に増殖する藻類は、緑藻類、藍藻類、珪藻類、があります。 このことは、フイッシュマガジン誌上に私が全国のらんちゅう愛好家(200箇所)の池を調査した結果を述べています。 つまり、緑藻類はその名の通り緑色です。珪藻類はどちらかというと緑黒色です。 藍藻類は緑色、紅色等多岐に渡ります。それ故、一面の池だけが紅褐色に(藍藻類が優先種)になってもおかしくありません。池水の色は異なっても、藻類であればらんちゅう飼育には十分です。なにはともあれ、池水の藻類を顕微鏡で顕鏡し藻類の図鑑を参考に調べてみてください。藻類には色々な色があることが分かります。
-
[関連質問]青水と塩水について 今年、初めて子引きをしようと思っています。餌はブラインシュリンプを与えようと思っていますが、会社勤めのため良くて朝晩の給餌となります。 そこで、0.2%の塩水を常にしておこうと思っておりますが、0.2%の塩水でも青水化するのでしょうか?また、塩水では青水は作れないのでしょうか?
-
青水ですが塩に強い青水が出来ます。(海産クロレラ)